製造会社に勤務するCさん(50代)からの相談
Cさん「うちの会社には有給がないと言われました」
相談員「有給休暇は申請はしたの?」
Cさん「ないと言われたので申請はしていません」
相談員「会社の誰に聞いたのですか」
Cさん「社長です。休暇の日数が何日あるか聞いたら、『一定以上の売上がない会社は有給休暇を出さなくてよいと社労士に言われた』と自信をもって答えられました。そんなケースはあるんですか?」
相談員「ありません。有給休暇は会社が与えているものではなく、法律が権利として与えているものです。うちの従業員には選挙権を与えていない、というのと同じくらい、社長はおかしなことを言っています。社労士の言葉を都合の良いようにとったのでしょう。仮にCさんが有給を申請したとします。しかし、その日はどうしてもCさんがいないと仕事が進まない。ほかの人に代われない。このような場合のみ、有給を他の日にしてくれということは可能です。この場合も有給が無くなるわけではありません。原則として、申請があった場合には断れません」